小児皮膚科学セミナーに参加してきました
先日、日本小児皮膚科学会開催の小児皮膚科学セミナーに参加してきました。あいにくの雨模様でしたが、土曜日の診療が終了してから急いで中央線と地下鉄を乗り継いで新宿副都心のNSビルの会場に到着。
講演の1番目は埼玉県立小児医療センターの皮膚科副部長の先生による、小児の皮膚感染症の総まとめです。風疹、手足口病、疣贅(いぼ)を含めたウイルス性のもの、伝染性膿痂疹(とびひ)を主とした細菌性のもの、赤ちゃんのおむつの部分によく見られるカンジダ症やからだや頭にも見られる白癬など真菌によるもの、アタマジラミや疥癬(疥癬)を含むいわゆる「虫」によるものなどもれなく伝えていただき、知識の整理に大変役に立つ内容でした。講演のあとでは直接質問もさせていただき、また当クリニックでの治療上の工夫等意見の交換もしてきました。オンラインでの講演会も増えていますが、細かいニュアンスを伝えられるのは直接参加のメリットです。
2つめの講演は近畿大学の教授による白斑(はくはん)についてのもので、この分野の第一人者として、学術的なものをしっかり踏まえた診断や治療について、新たな知識を得ることができました。ただ、一番感銘を受けたのは「今だけ良ければいいのではなく長い目で見て患者さんに一番良い結果になることが大事だ」とする患者さんへの真摯な姿勢です。学会のあとの立ち話でも、一流の科学者でありながら「人間」について深い洞察をされていることが伺え、密かにファンになりました。
写真はNSビルのシンボル、世界最大の振り子時計です。