脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
脂漏性角化症は顔面、頭部、胸部や背部などによく見られる、表面がすこしザラザラした淡褐色から茶褐色の盛り上がった皮膚病変です。脂漏性角化症は別名「老人性疣贅(ゆうぜい=いぼ)」とも言われるように加齢とともに出現し増えてきますが30台の若い人に見られることもあります。また、首に多発する「首いぼ」の一部がこの脂漏性角化症のこともよくあります。老人性色素斑(日光黒子)の一部が盛り上がり脂漏性角化症となって合併していることも珍しくありません。この脂漏性角化症も老人性色素斑(日光黒子)と同様、治療にかかる前にまずダーモスコピー専用カメラ(CASIO DZ-D100)で他の悪性の腫瘍ではないことを確認します。悪性の可能性がある場合は局所麻酔下に病変部の一部あるいは全部を取って病理検査を行うことをご提案することもあります。
手術以外の治療としては保険診療で行えて、一番簡便なのが液体窒素による凍結療法です。1回あるいは2回の治療で自然に脱落しますが、治癒後に色素沈着が起こりやすいとされ、当クリニックでは顔面や頚部に行うときはそのリスクをご説明の上で行っています。
顔面や首にできる脂漏性角化症は、自費診療となりますがCO2レーザーによる除去も選択肢に入ります。当クリニックのCO2レーザーはコンピューター制御によるスキャナー機能付きなので、表皮に留まる病変である脂漏性角化症を正確な深さで均一に削り取ることができ、表面の炭化も少ないため治癒も早い印象です。