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りんご病(伝染性紅斑)について

両頬に「平手打ち」(!)されたように赤くなることからりんご病とも呼ばれています。ヒトパルボウイルスB19というウイルスの接触感染や飛沫感染で感染していきます。

5歳から9歳が多いのですが0歳から4歳までにも、もう一つのピークがあります。「りんごほっぺ」になった後、腕や太もも、手の甲に赤み(紅斑)が生じますが1週間程度で痕を残さずに赤みは消えてしまいます。感染してから1週間から10日くらいが体の中でウイルスが増える時期で、このころにだるさ、喉の痛み、発熱などのかぜのような症状が出ますが(前駆症状)、子どもの場合この前駆症状は無いか、あっても軽いことが多いです。「頬が赤くなる前」のこの時期が周りへの感染力が強い時期なのですが、頬の赤みが出たときには既にウイルスは排出されず感染力はほとんどなくなっているので、本人が元気であれば登校・登園して構わないとされています。

自然治癒するのでこどもは基本的には治療は必要なく、痒みや発熱があればそれらへの対症療法を行う程度です。赤みはいったん消えたあとでも1か月程度は入浴や日光、精神的な緊張でぶり返すことがありますが心配いりません。一方、大人では頬の赤み症状は殆どなく、関節痛や手足のむくみ、筋肉痛や全身の倦怠感が出るなどこどもに比べ症状が重くなることがあります。

コロナパンデミック中は流行がありませんでしたが、2024年後半から大規模な流行が続いており、2025年の8月末に小児科学会から注意喚起がなされています。ただし千葉県内の流行は10月初旬のデータでは落ち着いているようです。

大人のうちでは女性の方が多く発症する傾向があり、それは感染した子どもに接することが多いためと考えられています。注意点として、妊娠中(特に20週未満)のまだりんご病に感染したことのない(=免疫を持たない)お母さんが感染した場合はウイルスが胎盤を通っておなかの赤ちゃんに感染して貧血になり、まれに流産にいたることがあります。そのため妊娠しているお母さんは自分が子どもの頃にかかったことのない場合で、お子さんの学校や保育園などで流行しているときにはお家の中でもマスクやこまめな手洗いなどの感染予防策が必要かも知れません。詳しくは産科の先生に相談してください。

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