さいとう皮膚科クリニック

３月末、小児皮膚科学セミナー（日本小児皮膚科学会主催）に参加してきました。いつものように午前分の診療が終わってから、総武線快速と地下鉄を乗り継いで会場の新宿副都心ＮＳビルへ。

講演の１番目は２０２４年に改訂されたアトピー性皮膚炎ガイドラインについて、取りまとめをされた日本医科大学の教授による解説でした。前回の２０２１年版当時に比べ新しい薬が何種類も使えるようになったり、より低年齢で使用できるようになり、それらがガイドラインにも反映されたためその解説がメインとなりました。当クリニックでは新しい外用薬については積極的に導入しています。それでもコントロールできないほど重症なアトピー性皮膚炎では必要に応じて総合病院に紹介して注射薬の導入を依頼しています。

２番目は国立成育医療研究センターの皮膚科診療部長の先生による、乳児期のスキンケアについての講演で、乳児期の湿疹をしっかり治すことにより食物アレルギーへの移行を起こしにくくすることなどを再認識しました。特に生後１〜２か月で皮膚のバリア機能が一番下がるため、この時期の皮膚をしっかり保護してあげることが重要です。具体的な保湿剤の選択等につき質問してきました。

終わった頃にはすっかり日も落ちて、隣にそびえる都庁ビルのプロジェクションマッピングも少し雨でにじんでいるのを横目で眺めながら帰路につきました。