子どもとおとなの水いぼ(伝染性軟属腫 でんせんせいなんぞくしゅ)
子どもの体や四肢(手のひらと足の裏以外どこでも)に直径2〜5mmくらいの肌色やピンク色の半球状の腫瘤が見られたときは水いぼの可能性を考える必要があります。みずみずしいので水いぼと言われますが、中に入っているのはお粥のようなものです。「伝染性軟属腫ウイルス」というウイルスによる感染症で、乾燥した皮膚の子どもによく見られます。掻いてしまうと広がります。最終的には自分の免疫反応によって自然に脱落するのですがその時期が数ヶ月から数年と予想が付かないことや、取らないとプールに入らせてくれないようなことも多いのでその場合は局所麻酔テープを貼ってからピンセットを使って取り除いています。貼った後観察していないといけないので、1時間待合室で待っていていただきます。当クリニックでは麻酔テープに加え、取り除く際の工夫により、ほとんど痛がらずに処置できています。日常の注意点としてはプールの浮き輪やビート板の共用は避け、タオルの貸し借りは控えること。ラッシュガードを着用すればプールの水を介してはうつりません。またきょうだいでお風呂に入るときは皮膚同士の接触があるので要注意です。プールの後やお風呂の上がり際にわきの下や内ももなどシャワーで十分に洗い流すこともお勧めです。また普段から皮膚の保湿を心がけるようにすることが予防につながります。
大人も水いぼになることがあります。水いぼ(伝染性軟属腫)は一度かかると一生免疫があるのですが、免疫機能が極端に低下している場合や、子どもの頃にかからずまだ免疫を持っていない場合はかかることがあるのです。大人の場合は陰部周りにできることが多く、米国では性的な接触によるものが多いとされていますが、日本では多くは子どもからの感染のようです。この場合も他の人に感染させる可能性がある場合は取り除いたり、場合によっては塗り薬を使って治します。
当院では子どもの水いぼの治癒に効果があるとされる、お家で塗る専用のクリーム剤もご案内しています。
最近、水いぼに対して塗って治すお薬(ワイキャンス)が発売されました。これは水いぼの部分の皮膚に塗って水疱を作って水いぼの中身が自然に出やすくするというもので数が多い場合には良さそうですが、他の正常な部分に付くとそこにも水疱を作ってしまうなど、汗をたくさんかかない季節など使う時期と発症部位、塗ってから乾くまでの5分間じっとしていられるかどうかなどの条件を満たす必要があり、すべての子どもに適している訳ではないようです。当クリニックでも2026年 秋以降の導入を検討しています。

