伝染性紅斑(りんご病)
両頬に「平手打ち」(!)された様に赤くなることからりんご病とも呼ばれています。ヒトパルボウイルスB19というウイルスの接触感染や飛沫感染で感染していきます。5歳から9歳が多いのですが0歳から4歳までにももう一つのピークがあります。「りんごほっぺ」になった後、腕や太もも、手の甲に紅斑が生じますが1週間程度で痕を残さずに赤みは消えてしまいます。感染してから1週間から10日くらいが体の中でウイルスが増える時期で、このころにだるさ、喉の痛み、発熱などのかぜのような症状が出ますが(前駆症状)、子どもの場合この前駆症状は無いか、あっても軽いことが多いです。頬が赤くなる前のこの時期が周りへの感染力が強い時期なのですが、頬の赤みが出たときにはウイルスは排出されず感染力はほとんどなくなっているので、元気であれば登校・登園して構わないとされています。
自然治癒するのでこどもは基本的には治療は必要なく、痒みや発熱があればそれらへの対症療法を行う程度です。赤みはいったん消えたあとでも1か月程度は入浴や日光、精勤的緊張でぶり返すことがありますが心配いりません。
一度かかると一生免疫がありますが、妊娠中(特に28週未満)の女性が感染した場合はおなかの赤ちゃんが貧血になり、流産することがあることから、上の子どもの学校や保育園などで流行しているときは特に、お家の中でもマスクや手洗いなどの感染予防策が必要かも知れません。詳しくは産科の先生に相談してください。