スギ花粉症
関東エリアではスギ花粉は1月から飛び始め2月下旬から4月にかけて大量に飛散します。毎年強い花粉症の症状が出る方では1月から早めに内服を開始した方がピーク時でも症状が軽くなることが期待できます。日本気象協会は千葉県の2025年の飛散は2月頃から始まると予想しているようで、飛散量についても昨年よりやや多いとの予想です。
当クリニックでは花粉アレルギーの薬も処方しています。鼻アレルギー診療ガイドラインに沿って、眠気の出にくい第2世代抗ヒスタミン薬の内服を基本として、鼻づまりの有無や重症度に応じて、内服薬の種類の追加や、コンタクトレンズ装用中でも使える抗アレルギー点眼薬や鼻用スプレー剤の追加をして症状を緩和していきますが、コンタクトレンズではなくメガネの使用に変更したり、人工涙液による洗眼も勧められるようです。
なお、花粉アレルギーのある方ではシーズン中顔や首などの露出部がかゆみを伴って赤くなることがあります。スギ花粉が付着することによる皮膚炎(空気伝搬型接触皮膚炎)が考えられます。スギなどの花粉抗原は通常は付着するだけでは皮膚表面の角質を通過できませんが、バリヤ機能が傷害されている場合皮膚炎を起こすことがあります。その場合は抗アレルギー薬の内服に加え、マイルドなステロイド外用剤を短期間塗っていただくことが多いです。また、外出から帰ったら軽く洗顔して皮膚に付着した花粉を洗い流すことも有効です。